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特集

ミツバチへの愛が止まらない
時任養蜂園/時任真由美さん

インドアで虫も苦手な私が養蜂家に。
はちみつ好きというより、ハチ好きです。

愛知県名古屋市出身で、東京の印刷会社で働いていました。テレビでミツバチの特集を見て、「ミツバチってすごいな!」って思ったんです。同じ時期にミツバチのドキュメンタリー映画も公開されていて、ますますミツバチにのめり込んでしまいました。
養蜂をやってみたいと思ったんですけど、虫はどちらかというと苦手で…でも実際にハチを見たら、かわいいなと感じたので「いける!」と思い、養蜂が盛んな会津若松市へ。研修を終え、三島町で時任養蜂園をはじめました。

自分のやるべき仕事がはっきり決まっているミツバチ。
見ているだけで勉強になります。

とにかくミツバチという生き物はすごく面白い! 巣の中に1匹だけいる女王バチは卵を産む係で、別に一番偉いというわけじゃないんです。ほかの働きバチたちは、卵を産む以外の作業を全部しています。働きバチの一生は1か月くらいなんですけど、その1か月の中で役割分担が変化していくんです。最初は巣の中の掃除や子どもたちの世話をして、そのあとはちみつ作りや巣の建設、門番を経て、最後は花に飛んでいって蜜を集める…。巣の仲間=家族が生きていくために協調する社会生活を人類より前に確立させているミツバチ。知れば知るほどスゴイとしか言いようがない! ミツバチのことは短い時間では語り切れないですね。

飲み込まれてしまいそうなほど豊かな自然。
ここはミツバチにとって最高の場所です。

三島町には蜜源(ミツバチが蜜を集められる花や植物)があるので本当に良いところだと思います。ミツバチは良い木や花を1つ見つけると、巣の中のみんなで共有して、一斉にそこへ行くんですね。とにかく効率よく蜜を集めてくるのがミツバチの習性で、そこがまた面白いんです。
栃の木はすごくスッキリしたおいしいはちみつが採れます。樹皮が漢方薬にも使われるキハダのはちみつは、さわやかな味ですね。どちらも癖がないので料理にも使えますし、そのままトーストやヨーグルトにかければ、豊かな香りや味を楽しめます。うちには砂糖がなく、すべてはちみつで料理をしていますよ。